2009-11-01から1ヶ月間の記事一覧
コミュニケーションの根底にあるのは、理解ではなく誤解である。
昨日から絶賛風邪引き中で涙はでる鼻水はでる鼻の奥がツンとする集中力がない汗が出る悪寒がするという有様なのだが、それでも日常業務に支障はなく、風潮として病欠を許容しない職場はやはり底辺なのだろうな。
生ける屍と亡霊がであった。強健な体をもちながら精神が死んでいる男と、未練により意識のみを此岸にとどめる女とが。 一目で相手の素性をみとった二人は、いつまでも相手を羨んでみつめあっていた。
コンビニで現実を買ったら、「温めますか?」ときかれた。いや、それ、煮ても焼いても食えないだろ。
「魂?みっつの願い? いいよいいよ。契約しよう」 勧誘に来た若い子がかなり好みだったので、その場で役所にいき婚姻届に捺印させ、おれが死ぬまで離れないよう、誓わせた。 魂ひとつで一生ものの嫁がもらえるのなら安いもんだ。
「あたなが棄てたのではこの金のやる気ですか? それとも、この銀のやる気ですか?」 「今、まるでやる気でないんでどっちもいらないッス」
にく。
「世界中を敵にまわしても君を守る!」 「あなたが世界中を敵にまわしたらそっこく逃げますけど何か?」
くも。
みち。
ここでは、いわゆる「創作作法」については記述しません。 ことに「小説の」と限定しても、あまたのハウツゥ本が出版され、書店や図書館にいけば容易にアクセスできるからです。 では、なにを説明するかというと、「一定以上のボリュームを持った長編小説を、モバ…
「さむいのはきらいです。さむさをたいじしてきます」 というので炬燵をだしてやったら、 「さむいのたいじは、はるまでえんきします」 と前言を翻した。 意志薄弱なところは親に似たな、息子よ。
つき。
雨の日に足を滑らせて以来、母は変わった。 雨が降ると外にでて両手を広げ、「あの子が、あの子が降ってくる」と繰り返し呟く。 それはわたしが母を抱きしめて、「わたしをみて」というまで続くのだった。
夏に彼女が去り、彼女の居た場所だけが夏のままぽっかりと残されていた。 気温三十度オーヴァーの人型の空間が、ベッドの上とかリビングとかに、気まぐれに滞留している。 ときおり、ぬくもりが欲しくなってそこに手や顔をいれてみる。
とり。
くも。
休日の朝から立てつづけにブレーカーが落ちるので不審に思って天井裏を調べると、丸々と太った黄色い電気ネズミがケーブルにかじりついていた。 「お前、電気を食うのか?」 「ぴか〜」 任○堂に怒られるぞ。
ねこ。
散歩もの (扶桑社文庫)作者: 谷口ジロー,久住昌之出版社/メーカー: 扶桑社発売日: 2009/10/29メディア: 文庫購入: 14人 クリック: 743回この商品を含むブログ (29件) を見る「孤独のグルメ」の久住昌之×谷口ジローコンビによる散歩マンガ。季刊誌「通販生活…
ポケットを叩いたらポケットが出てきて、そのポケットを叩いたらまたポケットが出てくる。ポケットの連鎖がしばらく続いた結果、その宇宙はポケットで満ちあふれることとなった。 そのうち、あるポケットが自らのうちに存在する空虚を感じ、いてもたってもい…
「めくってみるまでパンツはいているかどうか確定しないスカートってよくね?」 「めくってみるまで性別が確定しない方が好みね」
とうとうおれが最後のひとりになってしまった。 ニシノもトモナリもムラマエも、ヤツラの群れに襲われ取りこまれ貪られ、ヤツラの一員になってしまった。 怒涛の勢いで伝播する貧困におれが飲み込まれるのも、時間の問題だろう。
少し前まで射られすぎてあわや絶滅寸前にまで減少した正鵠だが、今では射ることができる者も滅多にいなくなり、増えすぎて、住宅街のゴミ置場で烏や野良猫と競うようにして残飯を漁る姿をみかけるまでになっている。
「男には、負けると分かっていても戦わなければならないことがある」 「誘惑とかな」
夕。