2009-11-17 #186 超短編 夏に彼女が去り、彼女の居た場所だけが夏のままぽっかりと残されていた。 気温三十度オーヴァーの人型の空間が、ベッドの上とかリビングとかに、気まぐれに滞留している。 ときおり、ぬくもりが欲しくなってそこに手や顔をいれてみる。