#236

 丸っこくて半透明で手羽先と嘴を忙しくなく振り回してピィピィ鳴き続け、冬の朝にはみっしりと道を埋めつくしている。外から暖房の効いた室内に入るとたちどころに溶けていく。
 もう少し北にいくとこいつらの代わりに雪が降るそうだが、おれが知る寒さの姿はそんな感じ。