ミラクルチロル44キロ

たまたま二冊立て続けに読んだけど、メガミ文庫ってさして萌え系に特化しているわけでもないんだね。わりと普通の内容ってか、もっと露骨に大きなお友達狙いのレーベルは別にあった……などということは、どうでもよろしい。
とりあえず、この本は著者の名前買い。今まで読んできたこの人の作風とはちょいと違っていて、雰囲気としては少女小説風。それも、少し前の。
で、中身的には、まあ、よくあるネタではあるんだけど、主人公少女の家族が曾祖母さんまで出して、老人医療とか未成年妊娠とかの現代的なディテールを付加しているのは、流石といえば流石か。
リアリティがある、っていうとのちょっとニュアンスが違うけど、ファンタジックな展開をするメインのプロットとのギャップがあって、ちょっとギクリとさせられる。
とりあえず、二冊分冊の一巻目だから総体としての感想はまだ避けておくけど(とはいえ、このパターンだと、着地点はなんとなく推測することは、できる)、この一冊目だけを読む限りでは、ちょっと緩いかなぁ……という印象。