時の魔法と烏羽玉の夜

時の魔法と烏羽玉の夜 (電撃文庫)

時の魔法と烏羽玉の夜 (電撃文庫)

よくあるラノベ的な展開で、そういう陳腐さも含めてなかなか味わいのある作品だと思う。魔法にタイムパラドックスを含めた展開も、まあ、工夫されてはいる。
ただ、致命的な欠点として……キャラクターが全般に薄っぺらくてなー。
この人の作品は、みんなこんなんなんだろうか?
脇役ながら肝心な役であるじいさんばあさんも、主人公もヒロインも、総じて記号的、書き割り的で、ぜんぜん、魅力的に思えない。
こういう経歴の持ち主なら、もっとこう、言動の端々に「重み」があるんじゃないだろうか? とか、思うことが多すぎた。
典型的な、「頭だけで書かれた作品」だったと思う。