#6

起き抜けにゴミだしにいくと、背後からしわがれた声をかけられ、「今日は燃えないゴミではなく、リサイクルゴミの日ですよ」と指摘された。
振り返ると、周囲には、一羽のハシブトカラスの姿しか見あたらない。
カラスでさえ適応している環境に適応できていない我が身の不甲斐なさを猛省しながら、背を丸めて出すはずだったゴミを持ち帰った。
非常に、肩身の狭い心持ちになった。


はてなハイク超短編より転載。