ニコニコ動画のアニメ収支状況関連のエントリを適当にいくつかピックアップしてみるよ。

1.発端。
 アニメ制作者がネットラジオでニ○○○動画を痛烈に批判
2.反応。
 ニコニコから消されるアニメのDVDは買うべきじゃない
3。さらに「2」のエントリに対する反応。
 ニコニコ動画の可能性
 ニコニコ動画のアニメ問題を解決する1つの方法
 逆にアニメ本編全部削除が正しいだろ
 アニメ製作者に必要なのは説教ではなくてお金じゃないの?
 ニコニコ動画は「権利者削除」だけではなく「権利者課金」を提供したらどうだろう
 ニコニコ動画はもうそろそろ新しいメディアとして始動しろよ
などなど。
捜せばもっといろいろな意見が出てきそうだけど、はてぶでざっと見て回った限りでは、こんなところが目に入りました。
わたしが見つけた範囲内では、いろいろな論調があったけけど、
・制作者側に利するところのない、いわゆる、違法流通ファイルの「ただ見、ただ乗り」は長続きしない。
という点では、大方一致しているような印象を受けましたです。
一見して過激なエントリ名を記してあっても、内容をよく読んでみると、ごく穏やかな内容だっりしてな。
あと、いろいろと細かく「新しい課金案」が提示されているのも興味深いといえば興味深かった。
わたし個人の意見としては、
「今は過渡期。放置しておいても、駄目な製作会社は撤退するし、生き残るところは生き残る」
といったところですか?
冷たいようだけど、それは、ユーザーがあれこれいう領域ではないような気がする。
そもそも、「テレビで放映したコンテンツをパッケージして販売する」というビジネスモデル自体、せいぜいがとこ、VHSとかベータが普及しだした八十年代以降のものでさぁ。
それ以前は、テレビの広告収入と関連商品の売り上げだけで制作費をペイさせていたわけだし、さらにさかのぼれば、テレビの普及以前の映画全盛時代は、「興行成績」だけが収入源だったわけでね。
所詮、ショービズ、どんな時代でも、その時代にあった「厳しさ」というのは存在していたわけだし、現在だけが特別「逆風の時代」だとは思えないんだなぁ。アニメ業界にとって。
「ニコニコ」がなくても違法複製、ないしは共有ファイルの問題は存在するだろうし、それ以外にも、下手するとDVDよりも画質がいい公共放送、とかの要因も、「DVD売り上げ不振」には関わってくるわけだし……。
それに、まったく同じ時代、同じ背景、同じ条件でも、実際に売り上げ成績を出している会社とそうでない会社が存在するわけで……その差は、どこら辺にあるのか? ってのを本気で考えて、対抗策を打ち出していけない会社は、どんどん淘汰されるだけなのと違いますか?
そういう意味では、歓迎しようがいやがろうが、今のアニメ業界……というより、コンテンツを売買する業界全体が、新しいビジネスモデルを必死になって模索しなければ、生き残れない時代に突入しているんだと思いますよ、今は。
これは、ニコニコとかそういう局所的な場所をどうこうすれば解決する、とかいう問題ではないんじゃないかなー……もっと本質的な部分に根ざした問題なんじゃないかなー……と、わたしは思います。
一ユーザーとしては、現在の「ニコニコ」の便利性とアーカイブの充実度を維持したまま、コンテンツに課金してもいいから、制作者側にもそれなりにお金が流れるようなシステムを、どっか構築してくれないかなぁ……と、思っています。
今まで、有料の動画配信も試してきたけど、その当時は、バックボーンの問題か、回線がやたら重くてねー……。
現在の「ニコニコ」並かそれ以上にリッチな環境を構築するところがあったら、わたしは喜んで金出すよ。金額にもよるけど。

追記:
「とーりすがり」さんへのレスとして、以下のエントリを起こしてみました。
http://d.hatena.ne.jp/noraneko/20071118/p3