“アキバ危険地帯”の交番廃止

http://www.sponichi.co.jp/society/news/2006/10/30/06.html

 世界的電気街として観光客らでにぎわう東京・秋葉原で“オタク狩り”“メイド狩り”など犯罪が増加の一途をたどっている。そんな中、人通りの少ない裏路地に近い交番が、来年3月に廃止されることになった。地元からは「夜になると人通りがなくなる町なので納得できない」と怒りの声が上がっている。

 休日の買い物客や観光客、アイドルイベント目当てのオタクらでにぎわった29日の“アキバ”。午後8時をすぎると、様子は一変した。派手なネオンの家電量販店などが一斉にシャッターを下ろし、一帯は日中の喧騒(けんそう)がうそのような静寂に包まれた。

 街の新名物「メイド喫茶」は、目抜き通りの中央通りから西側に入った細い路地に乱立。雑居ビルがひしめくこの一角で、オタク狙いの恐喝、メイドを襲う痴漢などの被害が相次いでいる。メイド喫茶で働くフリーターの女性(20)も被害者の1人。先月19日午後11時半ごろ、店から地下鉄末広町駅に向かう途中、突然背後から羽交い締めにされ、路地に引きずり込まれた。「すきを見て交番に駆け込んだ。本当に怖かった」と身を震わせながら明かす。被害届は出したが、犯人はまだ逮捕されていないという。

 別のメイド(21)も帰宅途中の先月30日午後10時すぎ、同じ通りですれ違いざまに胸や尻などを触られ、交番へ。2人とも童顔で、見た目はおとなしそうな印象だ。彼女たちが助けを求めたのは、蔵前橋通に面する末広町交番。この交番が来年3月に廃止されることになった。今年3月、JR秋葉原駅前に「秋葉原交番」が新設されたためだ。駅近くには万世橋署もある。

 万世橋地区町会連合会の木暮敞士会長(67)は「昔は犯罪と言えば万引が中心だった。今は(昨年8月の)つくばエクスプレスの開通などで人が増え、若者の恐喝や性犯罪が多発している」と話す。「人気のない危険エリアの交番をなくすなんて納得できない。犯罪者は交番がない場所を選んで悪事をはたらく」と納得できず、廃止撤回を求める署名活動中だ。

 メイド喫茶店の男性店長(25)は「うちのメイドも駅に向かう途中にアイスピックで脅された。交番の廃止は認められない」と憤る。多くのメイド喫茶は午後10時ごろに閉店。周辺では他業種で営業している店はほとんどない。メイドたちにとって退勤時は不安と背中合わせだ。

 千代田区広報広聴課は「警察官による警戒を強化する。また、区のパトロールカーも24時間で巡回している。交番施設は残すので、地域の方で活用してほしい」と、そっけなく説明するだけ。急激な街の変化に防犯対策が追いつかず、街の反発はさらに強まりそうだ。

なんなんだろうなあ……「施設は残すけど、交番は廃止」というのは……。
トロールを強化するのと、人件費はそんなわからないと思うし、防犯的にはむしろマイナスだと思うのだが……。