検索ランキング「ゼロ」は名誉毀損か、米裁判所で審理

http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0610/30/news023.html

 米連邦裁判所判事は10月27日、GoogleがWeb検索ランキングシステムからある小企業を削除したのは名誉毀損に当たるのか、あるいはGoogleは検索システムで取り上げる企業を自由に選べるのかどうか疑問を投げ掛けた。

 カリフォルニア州北部地区連邦地裁のジェレミー・フォーゲル判事は、GoogleがWebサイトの関連度を測る方法は公正でないとしてKinderStart.comが起こした訴訟の審理を行った。

 KinderStartはコネティカット州ノーウォークに本拠を置き、育児関連情報へのリンクを提供する保護者向けWebサイトを運営している。同社は、Google独禁法言論の自由、不当競争防止法、名誉毀損法に違反したと訴状で訴えている。

 フォーゲル判事は冒頭弁論で、原告側弁護士が申し立ての中核である名誉毀損の法的基準を満たしていないのではないかとの懸念を示した。

 この訴訟を証拠開示の段階へ進めるか、あるいは棄却するかをめぐる審理において、「虚偽の申し立てがなされたという確信はまだない」と同判事は語った。

 同判事は、Googleには自社の検索システムの計算式を構成する際に、Webサイトの順位付けに関する言論の自由があるのかどうかを尋ねた。「Googleが『KinderStartのWebサイトは見るに値しない』と言っていると仮定すると、なぜそう言ってはいけないのか? それがわたしの疑問だ」

 KinderStartは、同社サイトは2005年3月に突然、Googleの検索システムで「ゼロ」ランキングに格下げされ、事業に深刻なダメージを受けたと主張している。同社は、同社が言うところの「Googleの定期的なランキング調整で同じ運命に苦しめられたほかの多くのWebサイト」を代表した集団訴訟として認めてもらうことを求めている。

 「彼ら(Google)が(ランク付けに)コンピュータを使ってきたという事実は、名誉毀損かどうかには影響しないはずだ」とKinderStartの顧問弁護士グレゴリー・イー氏は審理の後で語った。

 「コンピュータを使うのはカムフラージュだ」(同氏)

 フォーゲル判事は、この訴訟を進めるか棄却するか(控訴の場合、控訴の権利を残すか、永久に棄却するか)の正式な判決を下すまでには、少なくとも年末までかかるだろうと語る。

 「フォーゲル判事のコメントは、判事が訴状を非常に慎重に読んだことを明らかにしている」とGoogleの上級訴訟弁護士ヒラリー・ウェア氏は語る。「判決に期待している」

 特定のWebサイトの被リンク数を数える基本的な方法は別にして、Googleはサイトのランキングを決めるのに使っている複雑なアルゴリズムの秘密を熱心に守っている。同社は先に、企業秘密を守るために訴訟で争い、米司法省の検索データ要求を制限することに成功した。

 Googleは、こうした機密保持は、注目を集めるために検索システムを操作する行為を防止するのに必要だと主張している。

 「この訴訟はまさにGoogleの事業権に異を唱えるものだ」と同社の法務顧問デビッド・クレイマー氏は裁判所の外で語った。「KinderStartの言論の自由をめぐるものではない」

page rankぐらいで訴訟起こしていたら、「Google八分」にされたサイトなんか、どうなるんだろう?
page rankなどは機会的な処理で、そのソフトもしょっちゅう微調整していると聞くけど、意図的に「検索してもヒットしないように」されたサイトも、割とあるはずなんだけど……。
現状で影響力が大きいからといって、あんまりGoogleを絶対視するの考え方のが、理解できない。
所詮私企業だし、他の競争相手も多いから、変化が激しいネットの世界で、現在の寡占状態がどこまで続くか保障の限りではないと思うのだが……。