#10

先生、塗り薬ですか。思わせぶりなはじまりかたするからなにかと思った。
先生の特性なんですか、そのぬるぬる薬。
ってか、たかしくんがやる必要もないよな。女性ほかにもいるんだし。
ああ。ここではもう子供、被保護者扱いなのね。たかしくんも。
先輩、和服似合うな。
アリスちゃん、本当に素直な子だな。
高木ママ登場。
高木さんとは幼稚園からの付き合い……ご近所だとはいっていたけど、そこまで長い腐れ縁なのか。
電気水道などのライフラインを守るため、高木家勢力も総出で出撃準備中ですか。
平野くんも子供扱いされている。まあ、非常時でなければ銃器好きにできないもんな。
高木さん、ここで呑まれるか、分かれるのかの選択か。
高木ご両親も、偉いというか判断力的確で統率力もある。
でも、その大人の正論に呑まれるのも、高木さんにとっては癪なのね。
たかしくん、はじめて高木さんをさやと名前呼びした。
旧蕃主、ということは、世が世なら殿様の血筋ですか高木パパ。
お屋敷がでかいわけだ。
代々の財産擦り減らさずにしっかり受け継いできた結果があのお屋敷とカリスマか。
哺乳瓶転がった隙にクビチョンパあったな。
先輩と平野の刀対銃論争。効率もそうだけど、先輩の理論は名人なら、という条件限定だからな。出発点がそもそも違うというか、論争として実ははじめから噛み合っていない。
このふたり、実は自分のアイデンティティを傾けている対象を守ろうとしているだけだったり。しかもそのことに二人とも自覚的だったり。
案の定、お気に入りの玩具を取り上げられそうになって、必死に銃器を守ろうとしている平野くん。
高木パパ、平野くんの「声に覇気がある」と評価。やはりそれなりに人を見る目はあるか。一方的に否定せず、まず平野くんの言い分を聞こうとしているしね。悪い人でも愚かな人でもない。
でも、高木さんは、そのパパとは相いれないわけね。
意地……というより、孤立無縁の状況で、仲間たちだけであの状況切り抜けてきたことで、高木さん、根本的部分が変質しちゃったんだろうな。もう揺り篭の中には戻れない。
あの嫌らしい先生、まだ生き残っていたのか。あんなの下手に内部にいれたら、強固な組織ほど内部から腐敗させて行くぞ。
やっぱりあのときに平野くんが友愛しておくべきだった。