2009-10-20 #172 超短編 「窓の外に鳥の巣がある。うるさい」といって、彼女はいった。 ぼくはそれまで鳥の姿も声も聞こえなかったが、彼女がいなくなった後、突然、耳を聾するばかりの囀りが窓の外から聞こえてきた。 なにやら、いたたまれない気分になった。