百舌谷さん逆上する 2

百舌谷さん逆上する(2) (アフタヌーンKC)

百舌谷さん逆上する(2) (アフタヌーンKC)

百舌谷さんの逆上ぶりもアレだが、樺島くんの自爆っぷりも相当なもんだな。そんでもって、この二人の相乗効果がものすごい。夏休み、ということもあって、人間関係がなかり閉鎖的なことになっていて、それが「危うさ」を増しているような気がする。
この巻の登場人物は、百舌谷さんと樺島くんの家族、それに、樺島くんの弟が入院している病院のナースたちくらいなものなんじゃないか?
基調となるのは、一巻同様、大ネタ小ネタを取り混ぜてのギャグやパロディが中心となっているのだけれども、百舌谷さんや樺島くんがときおり、何かの拍子にふとかいま見せる「不安」の表情が、すっごく切なくて、悲しい。
それは、「自分が本当はなにを思い、求めているのか」ってことを見失った時に見せる表情だったりするわけなんだけど……樺島くんといる時はともかく、一人になった時の百舌谷さんは、意外によく泣く。それも、「気づいたら、涙を流している」という感じで、「何故泣いているのか」自分でもよく分かっていない。
ああ。子供って、こういう部分があるよな、と納得する描写だったりするんだよな。