#47

ここ最近、マンガやアニメの中で反復される「パロディ」という遊戯は、もはや形骸化、過剰化を通り越して一種の様式にまで行き着いているのではないか……と、思いはじめている。
例えばこの話しなども、ゲストキャラであるロボット執事のデザインは明らかに「キカイダー」を意識したものだし、最後の落ちはアトムだったり、隕石にツッコむとき、変形した姿もどこかでみた形だったりする。
それら、元ネタとなった作品の成立した時代というのは見事なまでにバラバラで、「原典」の全てを知るにはかなりの教養を必要とする。
戦後五十年以上をかけて重層、累積されてきた、マンガ=オタクメディアの記号的な意匠はもはやかなり膨大なものとなっており、その意匠を作品として昇華して公表する側も、鑑賞する側も、その膨大な知識があることを前提として、あるいは、そんな知識がなくてもとくに拘ることなく、平然と作品を消費している。
おそらく、この状況の「不自然さ」を強く意識している人、というのは少数派なんだろうけど……これは、文化としての洗練なのか、爛熟なのか、それとも、退廃なのか?

ハヤテのごとく! 07 [DVD]

ハヤテのごとく! 07 [DVD]