米海軍が実験成功した『レールガン』とは

http://wiredvision.jp/news/200802/2008020421.html

『Military.com』に、レールガンの仕組みが解説されている。[日本語Wikipediaの解説はこちら。火薬を使用する火器では、燃焼によるエネルギーの多くが熱の形で失われ、弾体の投射エネルギーに使われるのは少しになる。また弾体の発射速度は発生・過熱膨張されるガスの膨張速度を越えられないが、レールガンはこれらの限界を持たないという。なお、レールガンは兵器以外にも、宇宙の輸送装置などへの応用が考えられている。]
(中略)
だが、本当の始まりはここからだ。レールガンは駆逐艦の真の力を発揮させることができる。

『Popular Science』サイトの記事によれば、海軍の計画立案者は、秒速2.5キロメートル[原文は秒速6キロメートルとなっており、最初の翻訳でもそれに従いましたが、訂正しました]で砲弾を発射する電磁レールガンを駆逐艦に搭載し、1隻の駆逐艦が持つ攻撃力を格段に拡大させる計画だ。

まず、発射する砲弾の数は今の232発から5000発に跳ね上がる。さらに、砲弾はおよそマッハ7というものすごい速さで進むため、破壊力はこれまでの2倍を超えることになる。

また、砲弾の到達距離も3〜5倍に拡大し、およそ370キロメートルから、おそらく556キロメートルほどまでの範囲に達する[Wikipediaによれば、高度152kmまで打ち上げて、370km以上先の攻撃目標に終速1.7km/s(マッハ5)で着弾させるという。Popular Scienceの記事によれば、着弾までを衛星から制御する]。

レールガンなんて、SFや仮想戦記でお馴染みのアイテムが実現間近なんてねぇ……。
以上の記事を信用するとすれば、砲弾数が一気に21倍以上に跳ね上がり、攻撃レンジや威力も三倍以上。その分、あれは「電気食い」だから、当面は船舶用の兵装であるにしても、原子力でも積んでいない限り、動力系に何らかのパワーアップ処理をしなければならないんじゃないかな?
具体的にどこで使われる……というのは、時事的な話題でしかなくて、一旦実用化してしまえば、多少の時間がかかるにせよ、全世界で使用される当たり前の武装になってしまう……ということだと思う。
やれやれ、だねえ……。