りっぱな部員になる方法。 1

りっぱな部員になる方法。〈1〉紙ヒコーキと四次元黒板 (集英社スーパーダッシュ文庫)

たまには新人の作品にも手を出してみる。
……うーん……。
ちょっと、これは、造りが甘い……というか、隙が多すぎるんじゃないかな？
全体的な雰囲気、というか、指向している方向性は、ひじょーにアリガチではあるけど、ウェルメイドということでいいんだけど、これ、もう少し推敲すると、もっと良くなったと思う。
三人称で、いきなり、視点が切り替わって、読んでいて「ここはどこ」状態になったこと数度。
それに、数が多いキャラクターも、確かにかき分けは出ているけど、このエピソード単体で観ると、「そこにいる必然性」というのが感じられないのが、ちらほらいるし……。いや、シリーズ物前提、というのならそれでもいいが、そういうのを入選にしちゃう新人賞、というのもあれだよな……とか思ったり。
悪くはないけど、全体に荒削りすぎて、次回作も買おうという気になるレベルではなかった。
とりあえず、筆者よりも編集部、もう少し本気で作家育ててよ……と、いいたくなった。