初音ミクの本当に凄いところ

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 初音ミクの本当にすごいところは、実は音が自然に外れるところ。
 
 技術的に見ると、音声合成で上手に歌うということにはそれほど大きなインパクトはない。
 「装甲を捨てれば機動力が上がる」といえば解りやすいと思うけど、技術というのは基本的にトレードオフだから、状況を限定し、特定の目的以外への対応を捨ててしまえば難易度は下がる。

 上手く歌うというのも一見すごいように見えるけど、これも実は限定された状況の一種。ユーザーの入力とかをある程度無視して人が上手いと感じてかつ実現が容易な条件だけに絞って音を補正すればいいわけだ。
(後略)

なるほどなあ。
パーフェクトではなく、「ノイズ」をあえて再現したからこそ、魅力がある、というわけか……。

 で、自然に音が外れる以上にすごいのは、やはり売れたこと。

 需要があること。技術の進歩にとっては、原因が戦争だろうが萌えだろうがそれは可愛いと同じくらいには正義だ。
 需要があれば研究費は潤沢になるし、実際に使ってみないと解らないことや、それこそ初音ミクみたいに実験的なコンセプトなんかもできる余裕ができる。

これは、「ニコニコ動画」のような環境が整備されたこと、が関係しているんだろうなあ。
あそこ、クリエイター魂に火をつける場所、というか、「なんかおれもコンテンツアップしてぇ」とある種の人間に思わせる土壌があるから。
こういうツールは、たいした経験や技術がなくても、自分らでも「何か作れるんじゃないか?」という錯覚をユーザーに起こさせるわけだし……。
関連:
異例の売れ行き「初音ミク」 「ニコ動」で広がる音楽作りのすそ野
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0709/12/news035.html

VOCALOID2 HATSUNE MIKU

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