オイレンシュピーゲル(2)

あいかわらず、詰め込みすぎー。で、キャラが立っているようで立っていない。主人公三人娘がばらばらにこうどうしているのと、場面転換が頻繁なせいもあって、途中で誰が誰やらわからなくなっていた。この子たち、集団で居るとそうでもないんだけど、個々で孤立していると、あまり見分けがつかないのな。性格的に。戦闘スタイルほど、内面的は個性が際だっていないというか……。
あと、文体がなあ。途中、戦闘シーンなんかで延々体言止めが続くようなシーンがあるんだが、あれも、わかりづらい。もっと普通の文体でやった方が、センテンスとしては長めになるけど、その分「わかりやすかった」のではないか? というか、最近の若いもんは、こういう文章も一読しただけでさっと理解できるの? おれが無駄に年齢食っただけなのか?
この巻で描かれている状況というのは、十分に複雑でのっぴきならないものなんだけど、そのとんでもないやっかいさがイマイチ伝わってこないような……。
というか、こういう題材をキャラクター小説でまとめようとする意図がイマイチ掴みきれないっていうか……。
もう一つの「シュピーゲル」の二冊目も、同じ事件を追っているそうだから、それ読み終わったらまた言及するかも知れない。