"文学少女"既刊分、一気読み。

どっかで「ミステリー書けないのなら、無理してミステリ仕立てにしなくとも〜」とかいう感想見かけたけど、ラノベと二時間ドラマに本格的なミステリ要素を求める方が無理なんちゃいますか?

”文学少女”と飢え渇く幽霊 (ファミ通文庫)

”文学少女”と飢え渇く幽霊 (ファミ通文庫)

“文学少女”と繋がれた愚者 (ファミ通文庫)

“文学少女”と繋がれた愚者 (ファミ通文庫)

無理矢理度、ということでいえば、このシリーズ、太宰とか「嵐が丘」とかを、既存の古典作品を「登場するキャラクターの境遇に当てはめて本歌取り〜」みたいなことをやっているわけですが、そっちの「見立て」の方がよっぽど無理矢理感がある。いや、原典への愛が感じられる書き方だから、無理矢理でもさほど不快感はないんだけど。
やっぱりラノベはキャラクターの魅力がメインでさ、その意味ではこのシリーズ、王道なんじゃないの?
わかりやすいツンデレとか、記号的なキャラはいるし……。
でも、「分かりやすい萌え否定」的なキャラや展開もしっかりと盛り込んでいるあたり、やはりそれなりに「深い」構造を持っていると思う。