現在世界の検閲

  • 中国の場合

http://hotwired.goo.ne.jp/news/culture/story/20050420202.html

 「技術の急速な変化にもかかわらず、中国は世界のどの国よりもインターネットのフィルタリングで成功を収めている」と、今回発表された調査の中心となった1人でハーバード大学ロースクール『インターネットと社会のためのバークマン・センター』責任者の、ジョン・ポールフリー氏は語る。

http://hotwired.goo.ne.jp/original/tsutiya/060321/index.html

彼は、「米国にだって日本にだって、ネットを規制する法律があるだろう。なぜ中国だけ問題になるのか」と聞く。
 私は「いや、日米にはそうした規制はない」と答えた。
「だって米国にはパトリオット法があるじゃないか。全くないわけはないだろう。」
「確かにパトリオット法は、ネットでの通信傍受を認めているが、それは犯罪を犯すおそれがあると疑われている人を対象に傍受を認めているだけで、全てのトラフィックが傍受されているわけではない。」
「政府の批判をしている人がいたら取り締まるのは当然の話だろう。」
「政府の批判をすることは、日本でも米国でも国民の権利だ。表現の自由憲法で保障されている。あなたの国が小泉首相を批判するように、日本国民が小泉首相を批判するのも自由だ。そんなことを取り締まることはできない。」

彼はどうにも納得できないようだった。国民が政府の批判を放置しておくということが感覚的に受け入れられないらしい。確かに中国では国民が一斉に政府批判を始めたら大混乱に陥り、政府の存在基盤が危うくなるだろう。経済発展を優先させるためには中国政府が安定していなくてはならないという彼の信念も分からなくはない。しかし、私は続けて彼にいった。

  • イランの場合

http://hotwired.goo.ne.jp/news/culture/story/20060330205.html

 しかし、イラン政府が何万という国民のブログに脅威を感じているのは、こうしたブログがそろって政府を侮辱したり、現政権の転覆を呼びかけたりしているからなのだろうか? 実はそうではない。
 イランにおけるブログ上の議論には、政治的なものはめったにない。最も一般的な話題は文化、社会、性の問題だ。また、若い男女が人前でデートできないイラン社会において、ブログはおしゃべりの場としてうまく機能している。女性問題を議論するブログや、芸術や写真を扱ったブログもある。
 しかし活動家によると、イラン政府はあらゆる話題を等しく脅威と捉えているという。イラン在住のブロガーは、そのことを他の誰よりも知っている。

http://hotwired.goo.ne.jp/news/culture/story/20060331207.html

 政治的な発言を公然と行なうブロガーは、さらに困難な状況に置かれている。

今やネットは世界中を覆っている。
しかし、世界中の人々が一様に同じ情報を共有しているわけではない。