「自己複製ロボット」が、さらに生物に近づくには

http://hotwired.goo.ne.jp/news/technology/story/20050516302.html
発想は面白いと思うけど、これ、無茶よ。
ごく普通に使用されている「ロボット」なる語も、工場の自動マニュピュレータから空想の中の巨大人型兵器までを等しく「ロボット」呼ばわりしていることからも解る通り、現状ではかなり広い範囲を指す言葉で、一般的にに、あまり明瞭な定義はなく、「なんとなくそういうもの」というニュアンスを提示するだけの、実態の乏しい語彙だしな。
第一、二本足でも車輪付きでも四本足でもいいんだが、「自律的に、自分の体躯という独立制御系を、自分自身で動かすプログラム体系」自体、まだ影も形もないんだもん。ようやく、二本足歩行が(条件つきで、だけど)実験成功したような段階だからね、今現在の技術では。
そういう段階で、いきなり生殖活動じみた真似をしようというほうが、土台、無理。
人工的な自己複製を目指すなら、まずはじめに、代謝を持ったロボットを開発するべきだと思うけど(でなければ、「自己複製」の「自己」とはなんぞや? ということになる。交換可能な部品の集合を「自己の一部」とはいえんでしょう)、その手の「代謝を必要とするロボット」が必要とされる現実的なニーズや状況というのが、まず思う浮かばないしねぇ。
思考実験としては面白いと思うんだけどね。こういうのも。