食卓にビールを(小林めぐみ)

この人とは結構付き合いが古くて「ねこのめ」とか「まさかな」の頃からのお付き合いですが、この本は初期の突拍子もない出来事を奇妙かつ軽妙な語り口ですいすい書いちゃう、という持ち味を味わえる作品となっております。
ここ数年のこの人の作風に(版元とか編集者の意向を反映した結果であることは、たぶんに予想できても)少なからず不満を覚えていたため、そういう意味では溜飲が下がりました。
ビールのお供に飲むのには最適ですが、素面で読むと「なんじゃこりゃあ?」と怒り出すであろう人がいるのではなかろうか。でも、個人的には、そんなたらめさが、結構好きです。