空の境界 下 (講談社ノベルス) 「空の境界」下読了。

前日の感想は特に変わらず。
講談社ノベルズ」というレーベルのメインの読者層にはそれなりに目新しいのかもしれないけど、いわゆるライトノベルの作法や文法について、「カラダで知っている」態の方には、あまり斬新でも目新しい出来でもなし。
「伝奇ムーブメント」などいう大げさなキャッチコピーをこれ見よがしにポスターやポップに大書きしていた書店があったけど、あれ、はっきりいって、「勢いに乗じて売っちゃえ」みたいな版元の色気が少々きつすぎて、個人的にはちょっと下品だなあ、と思ったし、心理的にかなり、引いた。
(ただ、西尾維新の売り方とかみていると、同レーベルは明確に「電撃」や「富士見」を読んで育った「あと」の読者層を獲得しようとしている節もあるから、「商売」としてみたら、あれで正解なのかもしれないな、という気もするんだけど)
作品自体、そんなに悪い出来でもないんだから、「話題性」とかに頼り切らずに、もうちょっとその、作品自体の魅力を時間をかけてアピールするような方向性もなかったんかいな、とか、思わないでもない。