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帰りに本屋に寄ったら「空の境界」（「そらのきょうかい」ではなく、「からのきょうかい」と読むのだよ）が店頭に平積みになっていたので、早速購入。
「月姫」のヒットなどで「同人であれだけ売れた」みたいな話題になることが多い方が、かつて同人誌として発表された作品を、講談社ノベルズが商業誌として出版したもの。
この方の作品はせいぜい、TYPE-MOON からだした商業ゲーム第一作、「Fate/stay night」の体験版ぐらいでしか接していない。（この体験版は、メーカーの公式サイト内でダウンロードできます）
なにぶん、いろいろと話題になる事がおおいメーカーではあるので、好奇心もあるし、それ以上に「今どういうのが受けているのか」という分析の対象いうか一種のマーケットリサーチみたいな感覚で読んでみた。
とりあえず、この日のうちに上巻は読了。
簡単に感想をいうと、
「うーん。設定とか構成は、それなりに凝ってはいるけど、実はさほど斬新なことをやっているわけでもない。肝心の文章にあまり味がないのも、小説としてはちょっとなあ。
まあ、ライトノベルとして読む分にはそれなりの出来ではあるけど、解説で笠井潔が大仰に持ち上げるほど画期的な作品とも思えん」
というところか。
ただ、この笠井潔の解説は、日本の「伝奇小説史」みたいなのを簡潔（とはいうても、小説の巻末に附される「解説」としては、分量的に破格だとは思うけど）にまとめられているので、本編に興味がない方でも一読をオススメしておく。
こういう、総括的な文章書かせたら、笠井潔はやはりうまいっすねえ。
詳しい感想は、例によって後ほど、別の機会を作って。
