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HEROMAN 1 (ガンガンコミックス)

HEROMAN 1 (ガンガンコミックス)

画風はモロ日本アニメなのに、ストーリーや設定の端々が妙にアメリカンしているなぁ、と、思ったら、これ、ストーリー構成スタン・リーなのか。アメコミ原作者とボンズのタッグマッチ。
いや、結構ベタというか、いまどきこんなありきたりな設定使わないだろう、というのをあえてやっているのが、特徴。
欠損家庭で祖母と暮らしていている、働きながら学校に通う主人公。
チアガールのガールフレンドと、主人公との交際を快く思っていないマッチョなそのアニキ。とりまきたち。
身体的なハンディキャップを持つナイスガイな親友。
貧富の差とか、日本の作品ではあまりまともに扱われることがない題材も、結構正面に押し出しているのが特徴といえば特徴か。
そうした舞台がまず前提として提示されて、そのあと、「持たざる者」である主人公のもとに、圧倒的なパワーを持つHEROMANが現れる。
HEROMANのデザインというか体のフォルムが、厚みがあっていかにもパワフルな感じで、いい。
コンセプトとしては、それこそ、むかしっから使い古されたシュチュエーションだけど、それを今、あえてやるというのがいいな。
基本、キッズ向けなんだろうけど、ときおりひょっこり制作者サイドのこだわりとかが見え隠れするのが、興味深い。