這いよれ! ニャル子さん2

這いよれ! ニャル子さん 2 (GA文庫)

這いよれ! ニャル子さん 2 (GA文庫)

以前の通り、アホやった。
作中に散りばめられた大小数々のネタ。確かにクトゥルネタもそれなりの割合で入っているけど、ほとんどは関係のないヲタクネタだった。
スケールは無駄に大きいが、みょーに卑近な動機によって動くキャラクターたち。
なんで這いよる混沌に不出来な兄がいたり、魚座のフォーマルハウトに幽閉されている炎の邪心が美少女モードで這いよる混沌に言いよったりするのか。
ラノベ仕様に無難に変更が加えられた本作(ネタまみれのクトゥル美少女譚。ドツキ漫才あり。若干ラブコメ風味。取ってつけたようなバトル展開も含む)を読んだら、ラヴクラフトは目を剥いて呆れること受け合い。そんでもって、身に覚えのない子供の認知を迫られたような気分になることだろう。
予定調和なカオスというか、安定した錯乱というか、いい意味でも悪い意味でも「真面目に読んだら馬鹿をみる」快作であることには相違ない。