孤独のグルメ

孤独のグルメ 【新装版】

孤独のグルメ 【新装版】

やはりこれは、このサイズで見るべき作品だよなぁ……。文庫版も、今は印刷技術がすごいから、かなり細かいところまで、細部の線が見られるのだけど……この大判サイズだと、「本当に、細かいところまで書き込んであるのだなぁ……」と、感心できる。っつうか、この背景、やっぱり凄いよ、どう考えても。写真を参考してはいるんだろうけど、絶対に単純なトレスではないし……というか、谷口ジローの空間把握能力と表現力は、いったいどうなっているのだ?
資料だけで足を運んだことがない土地を、その空気感まで、巧妙に再現してしまうとは……。
どの話しも凄いんだけど、今回読み返して個人的にツボだったのが、17話のカツサンドの話し。これ、少し前のアキバの風景が、本当によく描けている。特に五郎さんがカツサンドを食う、駅前の、青果市場跡地の広場。今は再開発されて見る影もないけど、当時の風景が、本当、そのまんまで描かれている。
巻末に、従来までの版にはなかった「病院食編」と原作者、作画の人、作家の川上弘美の鼎談も収録。
あと、↓おまけ。

学生が作った実写版。出来は……わたしは、途中で観るのを中断した。