選挙

公式: http://www.laboratoryx.us/campaignjp/
いや、これが壮絶に馬鹿馬鹿しくて白々しかった。
それまで選挙に縁のなかった自営業の四十男が、周囲にそそのかされて川崎市議の議席が一つ、余ったところで発生した補欠選挙に出馬する。本人もそれなりに野心はあって、数年後は地元の江東区で……とは考えていたようだけど、今回は急遽、住民票を移しての出馬。
その選挙活動の様子が、ナレーションなしのドキュメンタリー・タッチでえんえんと映し出される。
そこでのどたばたっていうか、政策とか理念そっちのけで、とにかく名前を覚えてもらえ、とか、駅前、幼稚園の運動会、町内のお祭り、平日の住宅街……など、どこへでも出かけていって自分の名前を連呼して「お願いします。ありがとうの」の繰り返し。
やっている方は真剣なんだろうし、支援する自民党の人たちも議席は欲しいから、これまでで効果のあったメソッドを手堅く実践しているだけなのだろうけど……端から見ていると、その狂騒ぶりは正直に行ってファルスでしかなくて、白々しいばかり。
っていうか、こういう過程を経て選ばれた議員が立法の現場で決定権を握っている日本の民主主義って、やっぱりどこか歪んでいると思う。
この映像、海外でもかなり紹介されていて、それなりに反響が有ったそうだけど……きっと、珍獣の生態を観察するような目線で見られたのだろうな。