「こち亀」のノベライズに京極堂の番外編が掲載されている件。

小説 こちら葛飾区亀有公園前派出所

小説 こちら葛飾区亀有公園前派出所

ほかの執筆者もなかな豪華なんだが、京極さんは「ぬらりひょんの褌」というイカニモな短編を寄稿している。
大原部長と寺井さんが、盆栽の古本を求めて中野ブロードウェイを徘徊するところからはじまり、部長が「昔、短い間だけ、この辺に住んでいた……」と、若き日の「連続密室食料強盗の怪異」を話しはじめる。そこにホームレスみたいな作家、南極先生や古本屋のご老人がでてきて……みたいな、無駄に豪華キャストな話し。
古本屋のご老体曰く、「この近くに、知り合いの作家が住んでいた」、「中川財閥とも関係が深い、某財閥の知り合いがいる」、「警察関係上層部にも、知り合いが多い」とのこと。
しっかりこち亀の世界観を尊重しながら、メタ的な視点も取り入れ、自分の土俵で暴れ回っている感じ。
しかも、「ぬらりひょん」の正体が……いわれてみりゃあ、それしかないやな……。