墨攻

ああ。
予想していたよりは、奥行きのない映画に仕上がってしまったなぁ……。こういうすスペクタクルはやはり劇場でみなくては、ということで、わざわざ足を運んだわけだったけど、この出来なら、DVDでも十分だったように思う。なんというか、雑多な要素を詰め込みすぎ。ガチンコの戦争のことだけ描いていても、作品世界の奥行きというのは示せるのだけどねぇ……。ラブロマンスとか青臭い理想論なんかも盛り込もうとするから、散漫でまとまりのないシナリオになる。それから、音楽がやはり奥行きのない音だなぁ……と、思ったら、井川憲二氏だった(苦笑)。なんというか、適所適材って言葉を知らないのか? あの人は、あんまりスケールの大きな
劇伴には向かなくて、もっと閉鎖的な箱庭空間的な世界に音をつけたりすると、すっげぇ似合うタイプの作曲家だと思うんだけどねぇ……。