「あの新書はココがおもしろい!イラストでわかる ベストセラー新書」という本をみつけたんだけど……。

なんだかなー。
そもそも、新書とか文庫って、ちゃんとした「書籍」の廉価版というか携帯版として出発したわけでさ、もちろん、今は「文庫書き下ろし」とか普通にあるし、発祥当時とは文化的な背景が違ってきている、っていうのは認めるにしろ……。
……これは、ないだろう……。
新書もね、いい内容のものは沢山出ています。
けど、中身が限りなく薄い駄本は、もっと出ています。
そもそも、大学とかで教鞭とっている専門家の先生が、一般向け読者にコンパクトに専門領域について語る……というのが、本来の「新書」。それらを入門書として、興味を持った人は、さらに専門的な知識を得てくださいね……という、「素人向けの本」なんだけど……。
それをさらに、「イラストでわかりやすく」というのも……それ、読者を甘やかしなんちゃいますか?
というか、この本読んで、本当に「分かった気になれる」ような単純な読者は、そもそも、本なんか読もうと思わないと思う……。
どんなに売れているにせよ。
あと、この本の中で紹介されている「国家の品格」は講演をまとめたもの、「バカの壁」は口述した内容を編集したもの、で、元の本でも、十分に平易な内容の筈です。
というわけで、こんな本、誰が買うんだ?