【断 大月隆寛】国籍法「改正」のもたらす未来

http://sankei.jp.msn.com/culture/academic/081205/acd0812050331002-n1.htm

 「過疎」ということが言われ始めたのは高度成長期半ばと記憶します。それから40年あまり、今や「限界集落」と言葉も無残に変わり、「ムラ」は最終的にその姿を消し始めている。「ムラ」を最終的に絶滅に追い込み、「農」に代表される一次生産の場を考えなしにやせ衰えさせ、核家族化と少子化で減った労働力は付け焼き刃の外国人を「新」日本人に仕立てて埋め合わせ、一方、「先住」日本人たちはというと、列島を覆い尽くした「都市」の高度消費社会コロニーにおびえながらたてこもるしかなくなり、老いた少数派になってゆく…考えたくないですが、しかし、この「改正」国籍法後の日本を静かに想像してみると、最悪、そんな近未来すら思い浮かんできます。

突っ込みどころがありすぎてなんだけど、とりあえず、この人が今回の改正法の内容を全然真面目に検討していないことは、わかった。
ってか、国籍の問題と、民族やルーツの問題、経済の問題を、完全に混同しているよな、この文章。
ってか……こういう認識って、一般的なのだろうか?
この文章に見える「国民=民族」的な認識ってのは、かなり人工的な、近代以降のものでしかないと思うのだけど……。
「純粋な日本人」というフィクションを、それと、自分がその一員であることを、何の疑いもなく信じ込めるメンタリティは、とりあえず、わたしには理解できないのだった。